my beautiful life.

ミニマル、シンプルを目指し、わたしなりの美しい生活を模索中。

【今週のお題】今だから言えること

自己紹介を兼ねてお題を。

 

 

かれこれ15年近く好きなバンドがいる。

GLAY

かれこれ15年以上前、世間ではビジュアル系ブームが到来する。

GLAYラルク、LUNASEA、Dir en greySHAZNAペニシリン、などなど…

当時思春期真っ盛り中学一年生なわたしは、GLAYのボーカル TERUに恋をする。

今思うとだいぶ痛い。

でも残念ながら今でも痛い。

1999年、いまでも語られることのある20万人ライブ。

中学三年生、高校受験に向けて猛勉強してるんだから一日くらいいいじゃない。

そんな思いも母のアカンの一言により涙を飲み、

無事高校に入学した2000年、大阪城ホールではじめてライブを見た。

それからは少ないお小遣いと少ない時給のバイト代でGLAY三昧の日々。

発売されるCD、ビデオ、DVDはその都度買ったし、過去の発売物も全部買い揃えた。

大阪でのライブはほぼ必ず行ったし、大きなライブのときは遠征もした。

 

ある日、まだ元気だった祖母は、わたしにお小遣いをくれながらこう言った。

「おとなになったらどうせ好きじゃなくなるんだから、そんなことばかりにお金つかったらあかんで」

まぁ当たり前の話である。

でもそんな有り難い言葉も、「自分の稼いだお金もおばあちゃんからのお小遣いも同じお金はお金」という、身も蓋もない考えでほとんど消えていった。

 

高校時代、GLAYと同じくらい熱中したものがある。

高校入学祝いに買ってもらったWindows98

嬉しくて毎日ネットサーフィンしたくても、当時まだ接続料が高くて

限られた時間しかインターネットができないながらも、いろんなサイトを飛び回った。

主にGLAYや高校に入学してから好きになったLUNASEAのファンサイトを見てたと思うのだけれど、

そこで出会ったある言葉。

やおい」。

やまなしおちなしいみなしの略。

なんのことかわからないひとはそのままキレイに生きてほしい。

多感な女子高生のわたしはそれ系のサイトばかり見るようになり、

なにを思ったか、自分も書きたい!サイトを作りたい!と思うようになる。

なにを思ったか。

国語の成績の悪い文章力で文章を書き、

どううまいこと言ったのか覚えてないが、ホームページビルダーを買ってもらい、

念願の自分のホームページを開設する。

それからは休日は朝起きて寝るまで、パソコンの前に張り付く生活。

食事もパソコンの前で済ませる勢い。

華の女子高生の休日が。

段々、目的がホモを書くことよりホームページを作ることに向いた結果、

高校卒業後はコンピュータ専門学校でグラフィックデザインコースに進んだ。

ウェブデザインコースは定員オーバーだったので、

ウェブの授業もありますとの言葉にまんまと乗せられてグラフィックデザインに進んだのだが、

楽しみにしてたウェブの授業は高校時代に全部身につけてしまっていて

「他の授業の課題やってていいよ」と先生に言われる始末。

なんのために入学したのか。

でもグラフィックデザインはすごく楽しいし勉強になった。

 

専門学校は大阪の梅田にあった。

すぐ近くにHEP FIVE、エスト、たくさんのカフェがあるおしゃれな梅田。

なかでもよく通ったのがまんだらけ

オタクの楽園で有名な。

そこでバンドメンバーがあんなことこんなことしてる薄くて高い本を買い漁った。

専門学校で勉強、バイト、彼氏とデート(当時束縛癖がすごいひとと付き合ってたので優先順位がかなり上位)、まんだらけ、を、ヘビーローテーション

もっと楽しい生活できただろうに。当時は楽しかったんだろうけれど。

 

さらにエヴァンゲリオンに嵌って食玩フィギュアを大人買いするのにも嵌る。

パソコンラックはフィギュアだらけに。

 

専門学校卒業後は印刷会社に入社した。

DTPオペレーターという印刷データを作る仕事をするはずが

「きみはDTPよりウェブのテストのほうが成績よかったからウェブ行って」との社長の一言でウェブデザイナーに。

 

ウェブなんて学校で学んでないのに。

わたしの二年間の学校生活とは。

 

なかなかのブラック企業だったので、ストレスしかない生活だった。

ストレス発散は買い物だった。

主に漫画。主にホモ。

薄くて高い本から商業誌を買うようになる。

ひとり暮らしをはじめた頃はひとつだった本棚代わりのカラーボックスもふたつになり、

収まらないものは段ボールに入れて部屋の片隅に置いた。

仕事が終わって帰宅してだらだらと夕食がてらポップコーンを食べながらホモ漫画を読むのが日常で一番幸せな時間だった。

 

そんなダメな生活を数年間過ごし、迎えた2014年12月。

自分の中で断捨離ブームの到来。

クローゼットから台所からあらゆる場所をひっくり返し捨てまくり

最後に向き合ったのが本棚だった。

ホモで溢れた。

だいぶと意識がミニマルなほうに向いていたわたしは気付いた。

ホモ漫画って無駄じゃね…?」

もちろん無駄じゃないホモ漫画もある。

もともとストーリーもちゃんとおもしろいものが好きなので

そこまでもう読まない漫画はないやろーと思ったら

あるよね。もう読まないの。

ホモじゃなくても、友達に薦められて買ったもの、作家買いしたもの。

そして更に、もう飾りすらしてない、クローゼットに押し込んでた食玩フィギュアたち。

 

フィギュアは選別することなく、すべて処分する袋行き。

漫画は本当に好きなもの以外全て処分。

もう使わないコスプレ衣装もウィッグも、ジャニーズグッズも(軽度のジャニヲタ)。

 

処分する袋を抱えて、大好きなまんだらけに向かった。

物を処分するという行為が苦手なわたしは、はじめて買い取りカウンターのお世話になった。

店員さんに渡して査定を待つ。

新しいホモ漫画の誘惑に耐えながら。

しばらくして査定番号が呼ばれ、店員さんから説明を受ける。

「こちらの食玩フィギュアは全て買い取り価格がつけられないです」

えっ(゜_)

わたしが血眼になって集めた綾波が??

店員さんによると、わたしが買い集めてた頃は食玩フィギュアも人気もあって売れたけど

いまは大きなサイズのフィギュアが人気で食玩フィギュアは在庫を抱えてる状態らしい。

店員さん「お持ち帰りいただくか、こちらで処分しますが…」

わたし「…処分してください」

こうしてわたしは、大好きだった食玩フィギュアと決別した。

 

帰り道、祖母の言葉を思い出した。

 

「おとなになったらどうせ好きじゃなくなるんだから、そんなことばかりにお金つかったらあかんで」

 

GLAYはいまでも(ホモ抜きにしても)大好きだし、GLAYつながりで出会えた大好きな友達もいる。

だから、GLAYで使ったお金は無駄じゃないと思っている。

 

自分にとって本当に無駄なのは、心に響かない漫画と、食玩フィギュアたちである。

 

おばあちゃん、ごめんね。

 でも、お小遣いの使い道がホモだなんて、言えない。