Sというより悪徳セールス[フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ]
ほかにも書きたいことはあるけれど、旬なものは旬なうちに。
表題の件。
いま話題?の、フィフティ・シェイズ・オブ・グレイを観てきた。
映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』 NOW PLAYING
平凡な女子大生アナ(ダコタ・ジョンソン)は学生新聞の取材のため、巨大企業の若手CEOのグレイ(ジェイミー・ドーナン)を訪ねる。誰もが心惹(ひ)かれてしまいそうな容姿でばく大な富を持つグレイは、「君のことを知りたい」と引っ込み思案で恋愛未経験のアナに興味を示す。次第に二人が親密になっていったある日、グレイの自宅に呼び出されたアナは衝撃的な契約を持ち掛けられ……。
わたしの周りからは酷評しか聞かなかったので、そこまで期待せずに。
うん、おもしろかったあかん意味で。
アナがグレイのなにに惹かれたのかさっぱりわからない
あらすじに書かれているとおり、容姿なのだろうけど、ほんとにそれだけ?
例えば話してみて感じがよかったとかドキッとする瞬間があったとか、そういうエピソードがもっとあってもよかった気がする。
そして逆も然り。
グレイはアナのどこが気に入ったのか。
若くて処女で綺麗ってだけじゃないの?
ただのSM官能モノならそれでいいのかもしれないけど、
一応ラブファンタジーらしいし、そのへんの感情の動きがほしかった。
グレイが悪徳セールスマンにしか見えない
頭の回転がはやくて口達者で仕事がはやくて強引でっていう、世間一般のSイメージなのかしらないけれど、
グレイのやりかたはただの悪徳セールスにしか見えなかった。
出逢う
気になってるのに気付いてるから何度も会いにくる
突然もう近づくなと言ってくる
なのに自分から強引に近づいてくる
契約しないと触らないとか言いながらキスしてるやーん
なにかあれば契約契約
契約したらこんな特典もついてくるよアピール
契約の前に予行練習ってもう契約の意味ないやーん
「もう契約はいい」って、ええええ??
なんやかんやゴリ押しで目標達成
飛び込み営業で売り込みしてきて試食もたくさんさせてくれるセールスそのもの。
ていうか、アナと契約したいなら恋愛はしないとか言ってないで適当に恋愛ぽくしとけばいいのに。
デートらしいことをおまえが喜ぶからやってやってるじゃなくて、どうせなら楽しめばいいのに。
馬鹿なのか不器用なのか。
頭がよくMとして要素も素質もないアナ
あらゆるセールストークにも交渉し、最後はグレイのもとを去るアナ。
いやでも素質はないけど多少要素はあるから何度も簡単なプレイはやったんだろうな。
試食に試食を重ねるあたり強かやな、と。
それだけ試食しといて焦らすだけ焦らして、最後、本当のことを教えてって言うから教えたのにそれに応えてもらえなかったグレイもかわいそうだとは思う。
お互い惹かれあったのは確かなのだろうけど、お互い理想をぶつけ合うだけで、
もうそれ相手誰でもよくね?っていう。
ラブストーリーというよりラブファンタジー
過去に15人の経験があるけれどいま特定の相手がいない金持ちイケメンって
現実にいたら相当な問題物件のにおいしかしない。
イケメンマッチョな金持ちで洗練された部屋に住んでプレイルームまで所有した秘密の性癖の持ち主って
そらファンタジーだわ。
監督が女性というのにも妙に納得。
アナはそのまま賢く美しい女性に成長してほしい
結局のところ、主導権を握っていたのはグレイではなく、アナの手のひらでうまいこと転がされてたのだろうな。
今後のアナの成長に期待を込めると、続編も楽しみ。
気が向いたら原作も読んで映画の補完をしたい。定価では買わないけど。
ちなみに、わたしなら契約書も読まず控えのコピーもとらずにサインしてる自信がある。
イケメンばんざい。